ディーゼル車とは?ガソリン車との違いやおすすめの車種を紹介

2023.10.30

近年はクリーンディーゼル車の技術が向上し、普通乗用車にもディーゼル車の設定が増えてきていますが、ガソリン車とディーゼル車ではどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、ディーゼル車の特長やメリットなどを詳しく解説します。

そもそもディーゼル車とは?

ディーゼル車は、内燃機関のディーゼルエンジンを搭載した車です。

シリンダー内で圧縮した燃料を燃やし、発生した燃焼ガスの膨張力でピストンを押し下げることで動力を生み出す仕組みになっています。

ディーゼル車はディーゼルエンジンを搭載した車

ディーゼル車はこの内燃機関車の一種ですが、軽油を燃料とするディーゼルエンジンを搭載した車の事を言います。

ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと比較して燃費が良く、力強いトルクがあることから、トラックなどの貨物自動車はもとより、重機や貨物列車にもこのエンジンが搭載されています。

クリーンディーゼルとは?

ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンと比較して燃費が良く力強いトルクが特長ですが、NOx(窒素酸化物)とPM(粒子状物質)の大気汚染物質を多く排出することが問題となっていました。

そこで新たに開発されたのがクリーンディーゼルエンジンです。

このクリーンディーゼルエンジンは、NOxやPMなどの有害物質を減らし、環境負荷を低減したディーゼルエンジンです。

クリーンディーゼルとは、従来のディーゼルエンジンよりも排出ガスの有害物質を低減し環境性能を大幅に改善しました。

具体的には、尿素SCRシステムやDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)などの排気浄化装置を搭載することで、ディーゼルエンジン特有の黒煙や窒素酸化物などの排出を抑制しています。

クリーンディーゼルに搭載されている排気浄化装置は、次のものがあります。

・尿素SCRシステム

尿素を燃焼ガスに噴射することで、窒素酸化物を水と窒素に分解します

・DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)

燃焼ガス中のPM(粒子状物質)を捕集するためのフィルターです

・EGR(排気ガス再循環)システム

排気ガスの一部を再循環させて燃焼温度を下げることで、NOxの排出を抑制します

・DOC(排気ガス酸化触媒)

燃焼ガス中のHC(炭化水素)とNOxを酸化させて、無害な物質に変換します

クリーンディーゼルは、これらの排気浄化装置によって、従来のディーゼルエンジンよりも排出ガスの有害物質を大幅に低減しています。

ディーゼル車とガソリン車の違い

ディーゼル車とガソリン車は同じ内燃機関のエンジンを搭載する車ですが、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンでは仕組みが異なることから、さまざまな違いがあります。

燃料の違い

ディーゼル車とガソリン車の一番大きな違いは、使用する燃料が異なる点です。

ガソリン車の燃料はガソリンを使用しますが、ディーゼル車は軽油を使用します。

ガソリンと軽油は、どちらも石油からできる液体燃料ですがそれぞれ性質が異なります。

軽油はガソリンと比較して沸点が高く、高温で高圧の場合によく燃えるという特性があるため、エンジンのシリンダーも高温高圧に耐えられるよう頑丈に設計されています。

燃焼方法の違い

ディーゼル車とガソリン車は燃料が異なるため、燃焼方法にも違いがあります。

ガソリンエンジンの場合、ピストンで圧縮した空気とガソリンの混合気に点火プラグで火花を飛ばして燃焼させます。

一方で、ディーゼルエンジンの場合は、高温で高圧の場合によく燃えるという軽油を燃料としているため、点火プラグを使用せずピストンで圧縮した高圧の空気に燃料を噴射することで自然発火させます。

出力特性の違い

ディーゼル車とガソリン車では、燃料と燃焼方法が異なることで、出力特性にも大きな違いが出てきます。

ガソリン車の場合、ガソリンを燃料としたガソリンエンジンが搭載されています。

ガソリンは揮発性が高く、点火するとシリンダー内でスムーズに燃焼することから、ピストンやクランクシャフトをはじめとする各部品を軽量化することができます。

そのため、ガソリンエンジンはディーゼルエンジンと比較して高回転でエンジンを回すことが可能です。

ガソリンエンジンは、低回転ではトルクが小さいものの、エンジンを高回転で回すことで燃焼回数を増やし、高い出力を生み出すことができます。

一方で、ディーゼルエンジンは、揮発性が低く、圧縮を上げないと燃焼しにくい軽油を燃料としているため、エンジンを構成する部品は高温高圧に耐えられるよう頑丈で耐久性のある構造にする必要があります。

部品自体の重量があり高回転でエンジンを回すと負荷が大きくなってしまうことから、ガソリン車と比較してエンジン回転数のリミットは低くなり、その分出力もガソリン車と比べて低くなります。

逆に、ディーゼルエンジンは自然発火がしやすいように圧縮比が高い構造となっていて、燃焼によって発生する圧力が大きいことから、トルクが高くなります。

ディーゼル車のメリット

トラックや大型車をはじめ、乗用車や小型車にもクリーンディーゼルエンジンを搭載した車が広くラインアップされるようになり、ディーゼル車の需要が高まっています。

ディーゼル車の特長は様々ですが、特に次のメリットがユーザーに支持されています。

燃費が良い

ディーゼル車の大きなメリットの1つは、一般的なガソリン車と比較して燃費が良い傾向にある点です。

内燃機関のエンジンは、圧縮比が高いほど熱効率がアップする傾向にあります。

ディーゼルエンジンはガソリンエンジンよりも圧縮比が高いため、シリンダー内で発生する燃焼エネルギーも高くなることから、燃焼効率が良くなり、その分燃費も向上します。

ガソリンよりも燃料費が安い

また、ディーゼル車はガソリンよりも安い軽油を使用するため燃料費が安いこともメリットになります。

軽油がガソリンよりも安い理由は、課せられている税金の違いが最も影響しています。

ガソリンにはガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)、軽油には軽油取引税と異なる税金が課せられていて、この税金の差がガソリンと軽油の価格の差にそのまま影響しています。

トルクが大きい

ディーゼル車はガソリン車と比較してトルクが大きいこともメリットになります。

トルクとは瞬間的に発生する力のことで車の加速に影響します。

ディーゼルエンジンの方がガソリンエンジンよりも圧縮比が高いため、燃焼によって発生する圧力が大きいことから、トルクも大きくなります。

ディーゼル車のデメリット

ディーゼル車はメリットがある一方で、デメリットと言われる点も存在します。

車両価格が高い

ディーゼル車のデメリットの一つにガソリン車と比較して車両価格が高いという点があります。

これは、ディーゼルエンジンの方がガソリンエンジンよりも部品点数が多く、複雑な構造になっているためで、特にクリーンディーゼルエンジンについては、排出ガスの有害物質を軽減するための装置が複数ついていることから、その分車両価格も高額な設定になっています。

音や振動が大きい

ディーゼル車はガソリン車と比較してエンジン音や振動が大きいこともデメリットと言えます。

ディーゼル車の音や振動が大きいのは、燃焼圧が高いことが理由です。

ガソリンエンジンよりも高い圧力で圧縮されているので、シリンダー内で燃焼(爆発)する時にエンジンに強い振動が発生します。

この振動と音が、車内にも入り込むためガソリン車と比べてディーゼル車は音や振動が大きいと感じてしまいます。

メンテナンス費用がかかる(尿素SCRの補充)

ディーゼル車は、特にクリーンディーゼル搭載車に関してメンテナンス費用が掛かる点もデメリットになります。

クリーンディーゼルは、尿素SCRが切れてしまうとエンジンがかからなくなってしまうため、定期的に補充する必要があります。

また、車種によってはクリーンディーゼル専用エンジンオイルを使う必要があり、通常のエンジンオイルよりもやや高めになっていることから、その分メンテナンス費用も高くなってしまいます。

ディーゼル車の設定があるおすすめの車種

ランドクルーザープラド

ランドクルーザープラドは、トヨタ自動車が製造・販売する中型SUVです。1990年に初代が発売され、2023年現在は4代目が販売されています。

ランドクルーザープラドは、オフロード走行性能に優れているのが特長です。

悪路走破性に優れた4WDシステムにより、あらゆる路面を走破することができます。

現行モデルのランドクルーザープラドの標準グレードは、ガソリン車が「TX」「TX-Lパッケージ」の2種類、ディーゼル車が「「TX」「TX-Lパッケージ」「TZ-G」の3種類が設定されています。

ランドクルーザープラドのエンジンは、2.7Lのガソリンエンジンのほか、2.8Lのクリーンディーゼルエンジンがラインアップされています。

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デリカD:5

デリカD:5は、三菱自動車が製造・販売するミニバンです。

1994年に初代が発売され、2023年現在は5代目が販売されています。

デリカD:5は、本格的なアウトドア性能と使い勝手の良さを兼ね備えたミニバンです。

4WDシステムに加えて高い最低地上高により、ミニバンでありながらも未舗装の悪路も走行することができます。

また、ミニバンならではの広々とした室内スペースもデリカD:5の特長の一つで、家族や大人数での旅行やアウトドアでの利用を目的としたユーザーに人気があります。

現行モデルのデリカD:5のグレードは、「P」「G-Power Package」「G」「M」の4種類のほか、ローダウンモデルのアーバンギアで「P Edition」「G-Power Package」「G」3種類が設定されています。

デリカD:5のエンジンは、旧モデルにはガソリンエンジンの設定がありましたが、現行モデルは2.3Ⅼのディーゼルターボエンジンのみのラインアップになっています。

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デミオ

デミオは、マツダが製造・販売するコンパクトカーです。
1996年に初代が発売され、現在はマツダ2の車名でデザインを刷新し販売されています。

デミオは、コンパクトなボディサイズながら、優れた走行性能と燃費性能を兼ね備えたのが特徴です。また、デザインもスタイリッシュで、若い世代を中心に人気があります。

デミオは現在中古車として購入することが可能です。

現行モデルはマツダ2となっていて、1.5Lのガソリンエンジンのほか、1.5Lのディーゼルエンジンがラインアップされています。

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CX-5

マツダ CX-5は、マツダが製造・販売するSUVです。2012年に初代が発売され、2023年現在は2代目が販売されています。

CX-5は、スタイリッシュなデザインと優れた走行性能を兼ね備えたSUVとして人気があります。また、広々とした車内空間と充実した安全装備も魅力です。

CX-5のグレードは、ガソリン車が「20S」「25S」、ディーゼル車が「22XD」となっています。

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まとめ

ディーゼル車は、軽油を燃料として走行するディーゼルエンジンを搭載した車です。

ガソリン車よりも燃費がよく、力強いトルクがあるのが特長です。

近年はディーゼルエンジンから排出される有害物質を低減したクリーンディーゼルエンジンを搭載した車も発売されています。

クリーンディーゼル車は、ガソリン車と同等以上の環境性能を実現しており、エコカー減税の対象にもなっていることから、中古車でも人気が高い車のひとつです。

グローバルクレストでクリーンディーゼル車も含め、ディーゼル車の中古車をお取り使いしています。

ディーゼル車をご検討の方はお気軽にご相談ください。

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