車のシェアリング“カーシェアリング”とは？
車をシェアリングするカーシェアリングは、複数の人が同じ車を共有して利用するサービスのことです。
カーシェアリングを利用するユーザーは、専用のアプリやウェブサイトを通じてシェアリングする車を予約して、必要な時間だけ車を使うことができます。
車のシェアリングの仕組み
車のシェアリングの仕組みは、サービスを提供する会社によって異なりますが、一般的には次のようなステップで利用することができます。
事前登録手続き: Webや専用アプリで事前登録手続きを行います。この際、運転免許証やクレジットカード情報の提供が必要なことがあります。
車の予約
Webや専用アプリでシェアリングできる車を検索して予約します。利用可能な車両の種類や場所、価格などを確認できます。
車の利用
予約した時間になったら、車両のカード読み取り部分にカードやスマートフォンアプリを使用して車を開錠します。車のキーは車内に保管されています。
車の返却
利用後は、所定の駐車場所に車を返却します。カードやスマートフォンアプリを使用して車を施錠し、利用終了となります。
料金の支払い
利用料金は登録したクレジットカードから自動的に請求されます。料金はサービス提供会社や車の種類などによりますが、利用時間や走行距離に基づいて計算されます。
車のシェアリングとレンタカーの違い
カーシェアリングは複数の人が車を共有して利用するサービスです。
一方レンタカーは、レンタカーを提供する会社から一定期間（通常は数時間から数日間）車を借りるサービスで、サービスとしては似ているものの、利用方法が異なります。
一般的なレンタカーの利用方法は、借りたい期間と車種を決めて、事前に予約をします。
利用するときはレンタカー会社の営業所に行き、所定の手続きと支払いをしたうえで車をレンタルします。
終了時は車を借りた営業所か所定の場所まで行き、車の状態をスタッフが確認したうえで返却となります。
料金体系もカーシェアリングとレンタカーは異なっていて、カーシェアリングの場合は、入会時の初期費用や月額の料金が必要になりますが、任意保険料などの費用はこの中に含まれています。
一方で、レンタカーの場合は利用時に都度支払いをしますが、基本料金などの固定費はかかりません。
任意保険に関しては、利用時にレンタカー代金に追加する形で費用を支払います
このほかにも細かい点で車のシェアリングとレンタカーでは異なる点が多くあります。
| 項目 | レンタカー | カーシェアリング |
| 会員登録・初期費用 | 不要 | 必要 |
| 月額料金 | 不要 | 必要 |
| 店頭での手続き | 必要 | 不要 |
| 車の種類 | 多い | 少ない |
| 料金の単位 | 時間単位 | 分単位 |
| 燃料補充 | 満タン返却※1 | 給油不要※2 |
| 距離料金 | なし | あり※3 |
| 乗り捨てサービス | あり | なし |
| 車両の清掃・除菌 | あり | なし |
| 免責補償 | オプション | 込 |
※1 給油しないで返却した場合は、走行距離に応じたガソリン代をレンタカー会社に支払います。
※2 燃料代は使用料金に含まれます。
車のシェアリングのメリット
基本料金、使用料金以外は燃料代もかからない
カーシェアリングで最も大きなメリットは、基本料金と使用料金以外の費用がかからない点です。
車の購入費用や維持費、駐車場代はもちろんですが、燃料代も使用料金に含まれているので、費用管理がとても楽になります。
車を購入する場合は、初期費用にまとまったお金が必要になりますし、購入した後も車検やメンテナンス費のほか保険料といった維持費がその都度かかります。
もちろん乗った分だけ燃料代も必要です。
カーシェアリングの場合、そのような費用はすべて基本料金と使用料金に含まれているため、車の管理が煩わしいと感じる人にとっては大きなメリットになります。
短時間でも予約ができる
カーシェアリングは短時間でも予約ができる点も他のサービスと比較してメリットになります。
レンタカーも短時間の予約が可能ですが、大手のレンタカー会社であれば最短でも3時間の予約が必要になります。
また、レンタカーの場合は予約時間にかかわらず、借りる前には営業所で所定の手続きが必要なほか、使った分の燃料を補充してから戻すルールになっているので、使用時間が短くなってしまう、というデメリットがあります。
一方で、カーシェアリングの場合は、15分～30分単位で予約ができるほか、Webやアプリで予約をすれば、手続きなしですぐに車を使うことができます。
メンテナンスの手間が不要
カーシェアリングは車検やメンテナンスなど、車の維持に費用な管理の手間がかからないこともメリットのひとつです。
車を購入した場合、購入後は車検や定期的なメンテナンスを行う必要があるため、それらを忘れずに行う管理が必要です。場合によっては整備工場に数日預けることもあるため、その分の時間や手間も取られてしまいます。
その点カーシェアリングは、運行前点検以外のメンテナンスはサービス提供会社が行うため、利用するユーザーは手間や時間をとられることがありません。
車のシェアリングのデメリット
カーシェアリングはさまざまなメリットがある一方で、ユーザーによってはデメリットと感じることもあります。
返却時間が決まっている
カーシェアリングのデメリットとしては、返却時間が決まっているという点があげられます。
複数のユーザーと車をシェアリングしているため、あらかじめ予約した時間以外は使用することができません。
もし、渋滞などで返却時間に間に合わない場合は、アプリを使って時間を延長できる場合もありますが、返却時間を過ぎてしまうと超過料金が発生する場合があるので注意が必要です。
カーシェアリングを利用するときに予定する時間が定まっていない場合は、あらかじめ長めの時間を予約しておく必要があります。
予約が埋まっていると使えない
また、予約が埋まっていると車を使えないことがある点も、カーシェアリングのデメリットと言えます。
複数のユーザーと車をシェアリングしていることから、予定が重なってしまうことも少なからず発生してしまいます。
サービスを提供する会社によっては予約のキャンセルがあったときなどにお知らせメールを送ってもらえる場合もありますが、レンタカーのように代わりの車が提供されることはありません。
ですので、予約が取れない場合は、違う交通手段を使うなどの対処をする必要があります。
保管場所が近くに無いと不便
カーシェアリングを利用するときに、保管場所が近くに無いと不便な点もデメリットと言えます。
車を購入する場合、通常は自宅の敷地内か、近くの駐車場に止めておくため、使いたいときにはすぐに車に乗ることができます。
一方で、カーシェアリングの場合、自宅のすぐそばに保管場所があるとは限りません。
車の保管場所が離れている場合は、そこまでは歩いて移動しなければならず、予約時間も保管場所までの移動時間を見越して予約する必要があります。
車内清掃されていないときがある
また、カーシェアリングは、車内清掃が行き届いていないときがある点もデメリットになります。
レンタカーの場合は、その都度レンタカー会社のスタッフが清掃をするので、きれいな状態で車を借りることができます。
一方で、カーシェアリングの場合は、返却時に清掃の義務が無いため、前のユーザーが車を汚していた場合、清掃されていない状態で使わなければなりません。
カーシェアリングの会社によっては洗車をするとその分割引を受けられるサービスを提供しているところもありますが、車の汚れが気になる方には、カーシェアリングはあまりおすすめできません。
車のシェアリングとカーリースとの違い
カーシェアリングは車を購入することなく、複数の人が車を共有して利用するサービスですが、同じく購入せずに車に乗れるサービスとして、カーリースがあります。
カーリースは月々定額の支払いで車に乗ることができるサービスですが、カーシェアリングとはいろいろと異なる点があります。
車のシェアリングとカーリースの比較
カーシェアリングとカーリースを比較すると、主に次のような違いがあります。
| 項目 | カーリース | カーシェアリング |
| 車の利用方法 | 契約者が1台の車を専有 | 複数人で複数の車を共用 |
| 契約形態 | リース契約 | レンタル契約 |
| 申込み方法 | 店舗又はWebで申込（要審査） | Web、アプリまたは店舗で会員登録 |
| ナンバープレート | 自家用車用のナンバー | レンタカーと同じ「わ」ナンバー |
| 契約期間／利用期間 | 数年間での契約 | 1ヵ月～期間の定めは無し |
| 利用時間 | 契約期間内はいつでも利用可能 | 事前申込した時間内に利用 連続期間は最長で3～4日 先約がある車には乗れない |
| 料金形態 | 毎月定額のリース料を支払い ボーナス払いも指定できる場合あり |
月額基本料金と使った分の使用料を支払い |
| 税金、自賠責保険 | リース料に含まれる | 利用料金に含まれる |
| 自動車保険 | リース料に含むことが可能 | 利用料金に含まれる |
| 車検・メンテナンス費用 | リース料に含むことが可能 | 利用料金に含まれる |
| 保管のための駐車代 | 契約者が駐車場を別途用意 | 利用料金に含まれる |
| 燃料代 | 契約者が支払い | 利用料金に含まれる |
このように、固有の車を長期間借りて乗るカーリースと、複数のユーザーが車を共有して利用するカーシェアリングではサービスの内容が大きく異なるため、ユーザーの利用条件やライフスタイルによって向いている場合と、そうでない場合が出てきます。
車のシェアリングに向いている人
カーシェアリングは一般的に次のような人に向いています。
都市に住んでいる人
都市部にはカーシェアリングの拠点が多いため利用しやすい地域です。また、都市部は月極の駐車場が少なく、料金も高額であることから維持費の面でもカーシェアリングは優位性が高くなります。
車を頻繁に使用しない人
車は所有すると維持費が必要になるため、頻繁に使用しない人にとっては負担が大きくなります。
カーシェアリングの費用は、基本料金と使用料だけで済むため、使用頻度が少なければ、所有するよりもコストを抑えることができます。
車の維持に時間をかけたくない人
車検やメンテナンスなどの維持管理が面倒と感じている人や、そのような時間をできるだけ使いたくない人にとっては、車を利用するだけで、管理がいらないカーシェアリングはマッチしたサービスと言えます。
カーリースに向いている人
車を頻繁に利用する人: 車を頻繁に利用する人は、その都度予約が必要なカーシェアリングは手間が増えてしまいます。
また、予約が埋まっていると使えないこともあるので、車を頻繁に利用する人は、1台の車を長期間乗ることができるカーリースの方が向いています。
手頃な料金で新車に乗りたい人
カーリースは初期費用の負担が少なく、月々の支払いだけで新車に乗ることができるので、手ごろな料金で新車に乗りたい人に向いています。
最新モデルの車に乗りたい人
車に興味があって、最新モデルの車に乗りたい人は、カーリースがおすすめです。カーリースは3年や5年の短期間の契約も可能で、いつでも最新モデルに乗っていたい、という車好きのひとにはカーリースが向いています。
まとめ
カーシェアリングは、複数の人が同じ車を共有して利用するサービスで、必要な時間だけ車を使うことができるため、車を使う頻度が少ない人や、車の維持管理が面倒と思っている人にはマッチしたサービスと言えます。
一方で、カーシェアリングは使用時間や保管場所などの制約があるため、車を利用する頻度が多い人や、近くにカーシェアリングの保管場所がない人は、月々定額の支払いでメンテナンス費用も組み込み可能なカーリースを検討することをおすすめします。
グローバルクレストでは、新車、中古車とあわせてカーリースも取り扱いしていますので、お気軽にお問い合わせください。
