デリカD:5とは?
デリカD:5は、日本の自動車メーカーの三菱自動車が製造・販売しているミニバン型の乗用車です。
1968年に初代デリカが発売されて以降、デリカシリーズは50年以上販売され続けていて、デリカD:5は2007年から発売されている5代目のモデルになります。
デリカD:5の特徴
デリカD:5は、ミニバンとSUVの利点を兼ね備えた特徴のある車です。
悪路走破性
デリカD:5は、ミニバンのカテゴリーに属しながらも本格的な四輪駆動システムと高い車高を備えていることから、悪路走破性に優れた車です。
他のミニバンでは走りにくい雪道やオフロードでも安定した走行が可能です。
広い室内空間
デリカD:5は、高いオフロード性能とあわせてミニバン特有の室内空間の広さも特長の一つです。
3列シートのレイアウトでグレードにより7人乗りまたは8人乗りが選択できます。
また、デリカD:5のセカンドシートは独立してスライドとリクライニングができるので、荷物量や乗車人数に合わせて多彩なシードアレンジができるようになっています。
個性的なデザイン
デリカD:5はスポーティで洗練された個性的なデザインも大きな特徴の一つです。
特に、現行モデルのフロントグリルのデザインは力強さを醸し出していて、視覚的にも存在感があります。
デリカD:5の性能
デリカD:5はミニバンの中でもSUVとしての優れた性能を持っていますが、その中でも特徴的なものには次の性能があげられます。
エンジン・トランスミッション
現行モデルのデリカD:5には、最高出力145PS、最大トルク380N・mを発揮する2.2Lのディーゼルターボエンジンが搭載されています。
また、このエンジンの出力を高効率で発揮するために、8速スポーツモード ATのトランスミッションが組み合わされていることで、力強くゆとりのある加速と低燃費を両立させています。
駆動方式
デリカD:5の駆動方式は、走行シーンに合わせてFF(前輪駆動)と4WD(四輪駆動)が選択できるようになっています。
特に、4WDシステムには三菱自動車独自の「S-AWC(スーパー・オール・ホイール・コントロール)」が採用されていて、路面状況に応じた前後輪のトルク配分を自動的に制御することで高い走破性と安定性を確保しています。
サスペンション
デリカD:5のサスペンションには、フロントがマクファーソンストラット式、リアにはマルチリンク式が採用されています。
このサスペンションには悪路走破性を考慮したセッティングがほどこされていて、乗り心地と操縦安定性のバランスが考慮されています。
安全性能
最新モデルのデリカD:5には、三菱自動車の予防安全技術「e-Assist」が標準搭載されています。
e-Assistには衝突被害軽減ブレーキ(FCM)のほか、車線逸脱警報(LDWS)、オートマチックハイビーム(AHB)などの機能があります。
デリカD:5のグレード
デリカD:5には、大きく分けて「標準モデル」と「アーバンギア」の2つのタイプがあります。
標準モデルは、悪路走破性とアウトドア感を強調したモデルで、アーバンギアは、エアロパーツを装着してスタイリッシュさを追求したモデルとなっています。
それぞれ、標準モデルには4つのグレード、アーバンギアには2つのグレードが用意されていますが、その他にも特別仕様車がラインアップされています。
M「標準モデル」
Mはベーシックな装備にまとめられたデリカD:5のエントリーグレードで、車両本体価格は最もリーズナブルな設定になっています。
衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)などの安全装備は標準搭載されていますが、運転席パワーシート、運転席・助手席シートヒーター、ステアリングヒーターなどの装備の設定はなく、助手席側のみワンタッチ電動スライドドアが装備されています。
G「標準モデル」
Gは必要な装備が充実したデリカD:5のスタンダードグレードです。
エンジンやサスペンション、駆動方式は上級グレードと共通ですが、7人乗りと8人乗りの設定があり、ワンタッチ電動スライドドアが運転席側にも標準装備されています。
G-Power Package「標準モデル」
G-Power Packageは、スタンダードモデルのGに快適装備を追加したグレードです。
Gをベースに運転席パワーシートや運転席・助手席シートヒーター、電動サイドステップなどの装備を追加した上級仕様となっています。
P「標準モデル」
Pは、安全性と快適性の両方を追求した標準モデルの最上級グレードです。
シートアレンジはGと同様に7人乗りと8人乗りの設定があり、装備では、G-Power Packageの仕様に加えて、LEDヘッドライトやパワーシートなどの上級装備を標準搭載しているほか、運転支援システムの後側方車両検知警報システムと後退時車両検知警報システムも標準装備となっています。
URBAN GEAR G「アーバンギア」
URBAN GEAR Gはアーバンギアのエントリーグレードです。
装備は標準グレードのGに準じていますが、エアロパーツを装着したスタイリッシュな外装とブラックを基調とした内装や専用アルミホイールなどが装備されています。
URBAN GEAR G-Power Package「アーバンギア」
URBAN GEAR G-Power Packageは、URBAN GEAR Gに快適装備を追加した上級グレードです。
URBAN GEAR Gの装備に加えて、ステアリングヒーターや運転席パワーシート、運転席・助手席シートヒーター、エレクトリックテールゲートのほか、電動ステップが標準で装備されています。
歴代デリカシリーズ
デリカシリーズは現行のデリカD:5が5代目になりますが、これまで発売されてきた歴代デリカシリーズについても紹介をしたいと思います。
初代デリカ(1968年~)
初代デリカは、前年に発売された商用バンをベースにした乗用車モデルとして登場しました。
三人掛けの3列シートで最大9人が乗車でき、ラジオやヒーターなどの快適装備も搭載されていました。
2代目デリカ(1979年~)
2代目デリカは、「デリカスターワゴン」と名称が変更されるとともに、ミニバンとしての特徴が強調されるモデルになりました。
また、1982年にはミニバン初の4WDモデルが登場し、四駆ブームの先駆けとなりました。
3代目デリカ(1986年~)
3代目デリカは、「デリカスターワゴン」と名称が継承されましたが、モノコックボディに大型のタイヤを装着し、オフロード4WDのイメージを打ち出したモデルに進化しています。
また、3代目デリカでは、バブル景気にあわせてスーパー・エクシードの高級グレードが追加されたほか、冬期特別仕様のシャモニーや、アウトドアの装飾がほどこされた特別仕様車のジャスパーも登場しています。
4代目デリカ(1994年~)
4代目デリカは、「デリカスペースギア」として登場しました。
「デリカスペースギア」では、オフロード4WDの要素を継承しながらも、ミニバンとしてのレジャーユースを意識して、室内空間が広くとれるフロントエンジンレイアウトを採用しています。
これによりフラットなフロアでウォークスルーや多彩なシートアレンジが可能になりました。
また、「デリカスペースギア」には2.8Lのディーゼルターボエンジンのほか3.0LV6ガソリンエンジンがラインアップされています。
デリカD:5の中古車に人気ある理由
デリカD:5は、ミニバン、SUVの中でも中古車の人気が高い車種のひとつです。
そこで、なぜデリカD:5の中古車に人気があるのか、という点について調べてみました。
デリカD:5は新車価格が高い
デリカD:5の中古車に人気があるのは、新車価格が高いことが理由の一つとしてあげられます。
デリカD:5は高性能のディーゼルエンジンと4WDシステムに加えて、安全装備も充実していることから、最もリーズナブルなエントリーグレード「M」でも車両本体価格が税込で400万円を超えています。
新車価格が高いこともあり、手ごろな価格で購入できるデリカD:5の中古車に人気が集まっています。
中古車の流通台数が少ない
デリカD:5は、中古車の流通台数が少ないことも人気が集まっている理由の一つになります。
デリカD:5はSUVの要素を兼ね備えたミニバンとしての唯一無二の存在であることから、コアなユーザーからの人気が高く、乗り換えするユーザーが少ないことも中古車流通台数が少ない理由のひとつと考えられます。
デリカD:5のオーナーは、満足度が高いため長く乗り続ける傾向があり、高年式の中古車が出にくいことから、特にデリカD:5では良質な中古車に人気が集中してしまう傾向にあります。
ライバル車が存在しない
デリカD:5は、本格的な四輪駆動システムとSUVの機能性を備えたミニバンです。
2007年の発売以来、ライバル不在と言われるほど他車との差別化がされていることも中古車の人気が高い大きな理由の一つになります。
ミニバンのなかでも4WDの設定がある車は多くありますが、デリカD:5のような本格的な四輪駆動システムとオフロード走行を想定した高い車高を備えたミニバンは他のメーカーには見当たりません。
これに加えて個性的なデザインであることもライバル車との差別化につながっています。
デリカD:5の中古車購入時の注意点
デリカD:5の中古車は、新車よりも手ごろな価格で購入できる一方で、1台1台コンディションが異なることから購入時には注意が必要です。
そこで、デリカD:5の中古車を購入するときに注意しておくポイントをいくつかご紹介します。
現行モデルと旧モデル(ビッグマイナーチェンジ前後)の違いに注意する
デリカD:5は2007年から現在まで継続して販売されている人気車種ですが、2019年にフルモデルチェンジに近いビッグマイナーチェンジを行っていています。
ビッグマイナーチェンジ後の現行モデルは、外観には三菱自動車工業のフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」が採用されたことで、旧型と比較してデザインと印象が大きく変わっています。
現在の三菱自動車工業の自動車に共通して採用されている「ダイナミックシールド」は、人気が高いデザインであるものの、個性的であるため好みが別れる印象です。
旧モデルのデリカD:5のデザインが好みの方は、2019年のマイナーチェンジ前の車種の中から中古車を選ぶことになります。
また、エンジンについても、2019年のビッグマイナーチェンジではガソリンエンジンが廃止され、2.2Ⅼのディーゼルエンジンのみのラインアップになっていることから、ガソリンエンジンを希望する場合は旧モデルのデリカD:5の中古車から選ぶことになります。
デリカD:5の標準モデルと特別仕様車の違いに注意する
デリカD:5の中古車を選ぶときの注意点としては、標準モデルのほかに特別仕様車が発売されているため、希望するグレードを確認する必要がある点です。
デリカシリーズでは2代目のスターワゴンの時代から特別仕様車が期間限定で発売されています。
ボディカラーやインテリア、オプションなどに限定のデザインや装備が採用されていることから、特別仕様車に絞って中古車を探しているユーザーも少なくありません。
デリカD:5では、標準モデルやアーバンギアのほかに、「シャモニー」や「ジャスパー」の特別仕様車がラインアップされているほか、年式によってグレードや仕様、装備も変更されてきています。
デリカD:5の中古車を検討するときは、年式によるグレードと装備の違いや、特別仕様車の装備の違いについても確認することをおすすめします。
修復歴があるデリカD:5の中古車は要注意
デリカD:5に限らず、修復歴がある中古車の購入を検討する場合は十分注意が必要です。
修復歴車とは、事故などの影響で車の骨格部分に損傷や修理歴がある車で、新車よりも強度が劣り、安全性能が低下している可能性があるため注意が必要です。
一見問題なく修復がされていても、時間が経つと修復した箇所の接合や防錆が不十分で錆や腐食が発生するケースも少なくありません。
このようなリスクもあり、状態や修理箇所にもよりますが、修復歴車は修復歴のない車と比較して、中古車市場での査定価格に大きな差があります。
修復歴がある中古車の購入を検討する場合は、価格が安いということだけでなく、どこの部位をどのような修復をしているのかという点や、それ以外の部位は修復していない事を証明してもらえる書面などの情報を残してもらうなど、できるだけ納得できる対応をしてもらえるお店から購入することを強くおすすめします。
走行距離が多いデリカD:5の中古車は要注意
中古車の走行距離は、価格に大きく影響します。
走行距離が多い車ほど購入価格は下がる傾向にありますが、一方で走行距離が多い車は消耗している部品も多く、故障リスクが高くなるため注意が必要です。
特に、デリカD:5はオフロードやアウトドアで利用しているユーザーも少なくないことから、走行距離の多さに限らず下回りにダメージを受けているものや融雪剤の影響で錆が発生ている場合があるため、ボティ全体の状態をチェックしてく必要があります。
ただし、走行距離が多いデリカD:5の中古車の中でもメンテナンスがしっかり行われていいてコンディションが良いものもたくさんあります。
中古車購入時には、前のオーナーがどれだけ大切に車を扱っていたかを把握するために、メンテナンスの履歴を必ず確認しましょう。
おすすめのデリカD:5の中古車
デリカD:5現行モデル(2019年~)
外観には三菱自動車のフロントデザインコンセプト「ダイナミックシールド」が採用され、個性的なフロントマスクのデザインと角型ヘッドライトが特徴のモデルです。
エンジンは2.2Ⅼのディーゼルターボエンジンのみが採用されています。
デリカD:5前期モデル(2007~2018年)
ミニバンのユーティリティーとSUVの力強さを兼ね備えたデザインが特徴のモデルです。
デリカシリーズ初の電子制御4WDが採用され、路面状況や走行条件に応じて、前後に駆動力を自動で適切に配分することで高い走行性能を発揮します。
パワートレインは年式によって異なりますが、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンが設定されています。
まとめ
デリカD:5は、三菱自動車工業が2007年から販売している本格的な四輪駆動システムとSUVの機能性を備えたミニバンです。
オーナーの満足度が高く長く乗り続ける傾向があることから、特に高年式のデリカD:5の中古車のタマ数は少ない傾向にあります。
新車価格が高いことからデリカD:5の中古車を検討している方も多いと思いますが、新車と異なり1台1台のコンディションが異なるため購入時には注意が必要です。
特に中古車を購入する際は信頼できる中古車販売店を選ぶことが重要になります。
中古車販売店の中には不誠実な対応をするお店も少なからず存在しますので、スタッフの対応が良く、購入後のアフターケアや修理体制が整った中古車販売店を選ぶようにしましょう。
グローバルクレストではデリカD:5をはじめさまざまな中古車をお取り使いしています。
デリカD:5の中古車やそのほかの中古車をご検討の方はお気軽にご相談ください。