フリードとはどんなクルマ?
フリードとは、自動車メーカーのホンダが生産・販売するミニバン型乗用車です。
コンパクトなボディサイズながらも、広い室内空間と多彩なシートアレンジが可能なミニバンとして、子育て世代を中心に人気を集めているクルマです。
フリードは2008年に初代モデルが発売され、現在は2代目モデルが販売されています。
フリードの特徴
フリードは、運転のしやすさと広い室内空間を兼ね備えたミニバンとして、子育て世代を中心に人気が高いミニバンです。
フリードには主に次の特徴が挙げられます。
コンパクトなボディサイズ
フリードのボディサイズはグレードやモデルによって異なるものの、現行サイズで全長4,265〜4,295mm、全幅1,695mm、全高1,710〜1,735mmと小型乗用車の5ナンバーサイズに収まっていて、ミニバンとしては非常にコンパクトになっています。
通常サイズのミニバンは、ボディサイズが大きいため狭い道路や駐車場では運転に気を使う場面も少なくありません。
一方で、フリードの場合は大きすぎず小さくもない、ちょうどいいサイズに設計されているため、狭い道路や住宅地でも運転しやすくなっています。
広い室内空間
フリードは、コンパクトなボディサイズながら最大で大人7名が乗車できる広い室内空間があることも大きな特徴の一つです。
フリードの室内の広さの理由には、ホンダ独自の技術が大きく貢献しています。
そのひとつはセンタータンクレイアウトで、燃料タンクを床下に配置することで、室内空間を広く確保しています。
また、センターピラーレス構造もフリードの快適性を演出するホンダ独自の設計です。
通常のミニバンにはボディの強度を保つために2列目のBピラーが設置されていますが、フリードはこのBピラーをなくすことで開口部を広くして、乗り降りがしやすくなっています。
その他にも、エンジンルームやインパネをコンパクトに設計することで、限られたスペースの中で室内空間を最大限に活用しています。
多彩なシートアレンジ
フリードは、コンパクトなボディサイズながら3列シートで最大7名が乗車できるミニバンで、多彩なシートアレンジが可能な点も大きな特徴になります。
フリードの2列目は、2人掛けのキャプテンシートと3人掛けのベンチシートが選択可能です。
キャプテンシートの場合は、1人掛けのシートが独立して2席並んでいるため、シートの間の通路から3列目にアクセスがしやすいウォークスルー仕様になっています。
また、3人掛けのベンチシートは分割可倒式になっているので、大きい荷物や長尺の荷物を積むときなどに、片方のシートを倒すことで広い荷室スペースを確保することができます。
フリードの3列目シートは、使用しないときは折りたたんで左右にはね上げることで、広い荷室スペースを確保することができます。
フリードのエンジン性能
フリードは、快適な乗り心地と安定感のある走行性能も特徴のひとつと言えます。
エンジンラインアップは、1.5L 直列4気筒のガソリンエンジンのほか、同型エンジンに電気モーターがプラスされたハイブリッドエンジンの2種類が用意されています。
エンジン排気量は1500ccとやや小さめですが、コンパクトサイズのボディとの組み合わせにより街乗りや高速道路での走行にもストレスを感じさせない必要十分なパワーを発揮します。
また、ハイブリッドエンジンは、電気モーターの力によりさらにスムーズな加速性能に加えて、JC08モードでは28.0km/L と、高い燃費性能を両立させています。
フリードのグレード
フリードのグレードは、年式やモデルによって異なりますが、現行モデルでは「G」と「CROSSTAR」のほか、特別仕様車の「BLACK STYLE」がラインアップされています。
フリード「G」
「G」はフリードの標準グレードです。
標準装備で両側パワースライドドアや運転席&助手席シートヒーターなどの快適装備が装着されているほか、衝突回避支援システムや車線逸脱抑制装置などの先進的な運転支援技術が統合されたHonda sensing(ホンダセンシング)が搭載されています。
エンジンのラインアップは2種類で、ガソリンエンジン車のほか、ハイブリッドエンジンを搭載した「HYBRID G」があります。
フリード「CROSSTAR」
「CROSSTAR」は、2019年のマイナーチェンジで新たにラインアップされたフリードのクロスオーバースタイルのグレードです。
基本性能は「G」と同じですが、外観のデザインや細かい仕様が異なります。
「CROSSTAR」には、その名にふさわしくクロスオーバースタイルの専用フロントグリルやバンパー、スポイラー、ルーフレールが装着されているほか、ドアミラーなどの要所にシルバーやメッキ塗装のパーツが採用されています。
また、LEDフォグライトやサイドエアバッグといった安全装備が充実している点も「G」と差別化がされている特徴の一つです。
エンジンのラインアップは「G」と同様にガソリンエンジンと、ハイブリッドエンジンを搭載した「HYBRID CROSSTAR」の2種類があります。
フリード「BLACK STYLE」
「BLACK STYLE」は、2023年12月から発売しているフリードの特別仕様車です。
フリード「BLACK STYLE」は、内外装にブラックをアクセントとして加えたモデルで、精悍なイメージとあわせて、スタイリッシュで高級感なデザインの仕上がりとなっています。
フリード「BLACK STYLE」は「G」と「CROSSTAR」それぞれに設定があり、ドアミラーや15インチアルミホイール、リアライセンスガーニッシュなどの各所にブラックカラーのパーツが採用されています。
歴代フリードのモデル
フリードは、2008年から現在まで継続して新車が販売されていて、現時点で2つのモデルが存在します。
初代フリード (2008-2016)
初代フリードは、7人乗りでちょうどいいサイズのコンパクトミニバンとして発売され、ファミリー層を中心に人気を集めました。
広い室内空間と使い勝手の良いシートアレンジが特徴で、発売当初は5人乗りの2列シートと、7/8人乗りの3列シートのラインアップがありました。
発売当初は1.5Lのガソリンエンジンのみでしたが、2011年からはハイブリッドエンジンを搭載したグレードが追加されました。
2代目フリード (2016年-現在)
2代目フリードは、初代モデルのちょうどいいサイズのミニバンのコンセプトを踏襲しつつ全長と全幅が拡大されました。
エンジンは、排気量は先代と変わらないものの、新設計の1.5L 4気筒DOHCエンジンが搭載され、パワーアップと大幅な燃費性能の向上を実現しています。
加えて、ハイブリッドシステムも進化して燃費性能が向上しています。
フリードの中古車に人気がある理由
フリードは2022年の暦年でミニバン新車販売台数を獲得するほど人気の高いクルマですが、新車はもとより中古車にも人気が集まっています。
フリードの中古車に人気がある理由は、主に次の点が挙げられます。
使い勝手が良い家族向けのクルマ
フリードの中古車に人気があるのは、ファミリー層に使い勝手が良いクルマに仕上がっている、という点が最も大きな理由の一つです。
フリードは、5ナンバーサイズに収まるちょうどいいボディサイズながらも、最大7名が乗車できる3列シートを備えています。
これに加えて、両側パワースライドドアやセンターピラーレス構造を採用していることで、乗り降りもスムーズに出来ることから、新車、中古車を問わずファミリー層を中心に高い人気を維持しています。
流通台数が多く選びやすい
フリードは流通台数が多く選びやすい点も中古車に人気が集まる理由の一つです。
フリードは2008年から15年以上も継続して新車が販売されていることで、中古車市場にも多くの車が流通しています。
このため、幅広い年式やグレード、価格から条件に合ったクルマを選ぶことができます。
また、これまでのフルモデルチェンジの回数が1度しかなく、現行モデルの中古車も多く流通していることから、デザインの古臭さを感じさせない点も、中古車に人気が高い理由の一つと言えます。
手頃な価格で購入できる
フリードの中古車は手頃な価格で購入できる点も大きな魅力のひとつです。
初代フリードの新車価格は163万円からとなっていて、通常の乗用車と比較してもリーズナブルな価格設定でした。
これに加えて、年数が経過したことで安い価格帯の中古車も多いことから、手ごろな価格で購入できる中古車のミニバンとして高い人気を保っています。
フリードの中古車を選ぶときの注意点
フリードは中古車でも人気のクルマですが、中古車市場にはさまざまな年式やコンディションの車が流通しています。
新車と異なり中古車は1台1台状態が異なるため、実際に購入するときには注意して選ぶ必要があります。
そこで、フリードの中古車の選び方について押さえておきたいポイントを紹介します。
現行モデルと旧モデルの違いに注意
フリードは2008年から現在も新車が継続して販売されているため、さまざまな年式やコンディションの中古車が流通しています。
通常の中古車は、年式が古いほど価格は安くなる傾向にありますが、車の状態や人気度の度合いによっても差ができますので、価格を優先して選ぶときには注意が必要です。
また、現行モデルと旧モデルでは大きな違いがありますので、この点も中古車を選ぶときの大きなポイントになります。
フリードの場合、フルモデルチェンジはこれまで1度しか行われていませんが、マイナーチェンジによる仕様変更は現行モデルも旧モデルも数回行われています。
例えば、旧モデルになるフリードの初代は、3列シートが3人掛けになっていたため、7人乗りと8人乗りの設定になっていました。
また、ハイブリットシステムは2011年のマイナーチェンジ後に加わっているため、それ以前のモデルはガソリンエンジンのみとなっています。
その他、エンジン出力は旧モデルと現行モデルで大きな違いがあるほか、安全装備についても内容が大きく異なりますので、旧モデルのフリードを購入する場合は、現行モデルとの違いを比較しながら検討した方がよいでしょう。
グレードと乗車定員の違いに注意
フリードの中古車の購入を検討する場合は、グレードと乗車定員の違いについても注意が必要です。
フリードは2列シート仕様の場合、乗車定員は最大5名になっています。
3列シートが無い分、荷物を置くスペースが広く取れることが大きなメリットになりますが、一方で、乗車できる人数は少なくなります。
3列シートの場合は、旧モデルの初期は7人乗りと8人乗りの仕様、それ以外は6人乗りと7人乗りの仕様に分けられます。
これらの乗車定員の違いは、セカンドシートがキャプテンシートかベンチシートの違いによるものです。
キャプテンシートはゆったりとしたシートにウォークスルー機構が特徴で、新車購入ユーザーの多くがキャプテンシートの仕様を選択しています。
一方で、ベンチシートは2列目に3人掛けが可能なほか、分割可倒式になっていることで、多彩なシートアレンジが可能です。
現行モデルの場合は、グレードごとにシートの仕様を選択できますが、設定されている装備はグレードによって異なるため、中古車を検討する場合はシートの仕様と合わせて、グレードと装備の違いについても確認しましょう。
走行距離が多いフリードの中古車は要注意
フリードの中古車を検討する際は、年式とあわせて走行距離を確認することも重要なポイントのひとつです。
走行距離が多い中古車は、エンジンやパーツの消耗や劣化が進んでいる可能性がありますので、価格が安いという理由だけで購入を決めてしまうことはあまりおすすめできません。
走行距離が多い中古車でもメンテナンスがしっかり行われてコンディションが良い中古車もたくさんあるので、点検記録簿などが残っていれば、その内容を確認しておくことも重要なポイントになります。
そのほか、シートや内装の消耗度合いも一つの参考材料になります。
全ての中古車にあてはまるとは言えませんが、走行距離が多くてもシートの擦れや汚れが少ない中古車は、長距離移動が多く、車体やエンジンに負荷が少ない使い方をしている、という見方もできます。
このようなことも踏まえて、走行距離が多い中古車を検討する場合は、整備手帳やメンテナンスの履歴とあわせて、実際に車の状態を見て確認することをおすすめします。
フリードの修復歴車は要注意
フリードの中古車を検討する際は、シートの仕様やグレードの違い以上に、修復歴車かどうかという点についても注意する必要があります。
修復歴車とは、事故などの損傷により、自動車の骨格部分の修復を行った車のことを言います。
外板のパネル部分を修理や交換するだけでは修復歴車にはなりません。
修復歴車は損傷や修復の度合いによりますが、骨格部分の損傷を修復しているため、修復歴のないクルマと比較すると強度や安全性能が低下している可能性があります。
また、一見問題なく修復がされていても、修復箇所の接合や防錆が不十分であったことで、時間の経過とともに錆や腐食が発生してしまうこともあります。
特にハイブリッドエンジンを搭載した中古車は、事故の衝撃でハイブリッドシステムに影響が残り、思わぬ故障が発生する可能性があります。
このようなリスクを避けるためにも、修復歴車の購入はより慎重に検討することとあわせて、修復している部位についての詳しい情報を開示するなど、誠実な対応をしてもらえる中古車販売店から購入することを強くおすすめします。
おすすめのフリードの中古車
フリード現行モデル(2016-)
2016年から登場した現行モデルは、出力が向上した新設計の1.5L 4気筒DOHCエンジンと先進の安全装備「ホンダセンシング」を搭載しています。
フリード初代モデル(2008-2016)
初代フリードは、ちょうどいいサイズのミニバンとして、広い室内空間と使い勝手の良さから多くのユーザーの人気を集めたモデルです。
2016年には2代目フリードにバトンタッチしましたが、現在でも中古車市場で人気があります。
フリードハイブリッド
フリードハイブリッドは、フリードにハイブリッドエンジンを搭載したモデルで、ボディサイズはガソリン車のフリードと変わらないものの、モーターアシストのおかげで、スムーズな加速と高い燃費性能を兼ね備えています。
まとめ
フリードは、ホンダが2008年から販売しているコンパクトサイズのミニバンです。
3列シートで最大7人が乗車できる広い室内空間を持ちながらも、小型自動車枠に収まるちょうどいいサイズとなっていることから、ファミリー層を中心に人気があります。
フリードは、初代モデルの発売から15年以上継続して新車が販売されているため、中古車市場にも多くの車が流通しています。
手ごろが価格で購入できることから中古のフリードも人気がありますが、一方で、中古車は1台1台のコンディションが異なるため購入時には注意が必要です。
特に中古車を購入する際は信頼できる中古車販売店を選ぶことが重要になります。
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