なぜワイパーは交換が必要？
車のワイパーは、車の安全を守るために必要な重要部品のひとつです。
運転中の視界を妨げないようにフロントガラスやリアガラスについた雨などの水滴や埃、黄砂や花粉などの汚れをふき取る役割があります。
車のワイパーを長期間使用しているとビビリ音が出たり、拭き残しや拭きムラが増えたりすることがあります。
このような状態になると視界が低下して安全運転に支障をきたす可能性があるため、車のワイパーは定期的に交換する必要があります。
ワイパーゴムが劣化する
車のワイパーは定期的に交換する必要がありますが、これはワイパーゴムが劣化することが一番の理由です。
ワイパーにはガラス面に接する箇所にゴムが使用されていて、この部分はワイパーゴムと呼ばれています。
ワイパーゴムは、素材がゴムでできているので紫外線や雨、雪などに絶えずさらされた状態が長期間続くと自然に劣化していきます。
ワイパー交換のタイミング
車のワイパー交換のタイミングは、一般的にワイパーゴムが1年に1回、ワイパーブレードが1〜2年に1回が目安とされています。
ただ、車のワイパーは使用する頻度や車の保管状況によっても消耗度合いが異なり、劣化が早まる場合もあるため、ワイパーの状態をみて交換時期を判断する必要があります。
- ・拭き取りが不十分になっている
- ・ビビリや異音が発生する
- ・ゴムの表面が白っぽく変色している
- ・ゴムがひび割れている
- ・ゴムの端が毛羽立っている
ワイパーがこのような状態になっていたら、交換時期の目安にかかわらず、ワイパーを交換した方がよいでしょう。
ワイパー交換にかかる費用
ワイパー交換にかかる費用は、交換するワイパーブレード又はワイパーゴムの価格と工賃の合計になります。
ただ実際の金額は、車の種類やワイパーの製品の種類、交換を依頼するお店によっても異なります。
ワイパー交換の費用の目安としては、ワイパーゴムで1,000円～3,000円、ワイパーブレードで2,000円～6,000円と言われていて、その他に交換工賃が発生します。
ただ、一部の輸入車や特殊な車のワイパー交換の費用については、目安の金額よりも高額になる場合もあります。
ワイパー交換は自分でもできる？
車のワイパー交換はお店に依頼することもできますが、自分で交換することも可能です。
交換作業自体は簡単で特別な工具や技術が必要ない場合がほとんどですが、交換方法は車種によって異なるため事前に把握しておく必要があります。
ワイパー交換を自分でするメリット
ワイパー交換を自分でするメリットは、大きく分けて次の３つがあります。
工賃が掛からないため費用を抑えることができる
ワイパー交換を自分でする最大のメリットは、工賃が掛からないため費用を抑えることができる点です。
ワイパー交換をお店に依頼する場合、金額は異なりますが通常は工賃がかかります。
一方で、自分でワイパー交換をすれば、工賃が掛からないため、その分の費用を抑えることができます。
自分の好きなワイパーを選べる
ワイパー交換を自分でするもうひとつのメリットは、自分の好きなワイパーを選べる点です。
車のワイパーはさまざまな種類の製品が販売されていて、使用されている素材や性能にそれぞれ特長があります。
お店にワイパー交換を依頼する場合は、そのお店で取り扱っているワイパーしか選べないケースが多いのですが、自分でワイパー交換をすれば、好きなワイパーを選ぶことができます。
また、自分でワイパー交換をすれば工賃分の費用を抑えることができるので、その分、高性能のワイパーを選んで装着することも可能です。
ワイパーの状態を把握できる
また、ワイパー交換を自分ですることでワイパーの状態を把握することができる点もメリットと言えます。
ワイパーのゴムがひび割れていたり、ゴムの表面が削れていたりすると、ガラス面の水滴や汚れが除去しにくくなることで視界が悪くなるだけでなく、安全運転にも影響します。
自分でワイパー交換する習慣がある人であれば、ワイパーの状態を定期的にチェックすることで、早めに交換することもできるので、より安心して車を運転することができます。
ワイパー交換を自分でするデメリット
ワイパー交換を自分ですることは、複数のメリットがある一方でデメリットと感じる点もあります。
ワイパーのサイズや種類を間違えてしまうことがある
車のワイパーは、車種やワイパーアームの形状によって適合する種類やサイズが異なります。
そのため、自分でワイパー交換する場合は、事前に車に合ったワイパーを調べておく必要があります。
適合しないサイズのワイパーを選んでしまうと、ワイパーが取り付け出来ないことや、正常に動作せず、場合によってはフロントガラスを傷つけてしまう可能性があります。
交換方法を間違えるとガラスに傷がついてしまうことがある
ワイパー交換を自分でする場合、交換方法を間違えてしまうと、フロントガラスに傷をつけてしまうことがあります。
ワイパーの交換は基本的には簡単な作業ですが、作動時は早い動作で長時間動かすこともあるため、正しく装着をしないと外れてしまう危険があります。
万一ワイパー作動時にワイパーゴムやワイパーブレードが外れてしまうと、骨組みの部分が直接ガラスに接触してしまうことでガラスに傷をつけてしまう可能性があります。
また、交換中にワイパーを倒してしまった場合でも、ガラス傷が付いたり、ヒビが入ってしまったりするというトラブルも考えられます
ワイパー交換に時間と手間がかかる場合がある
ワイパー交換に慣れていない人が作業をした場合、思っている以上に時間がかかることがあります。
また、ワイパーの交換方法を間違えると、作業が長引くこともありますので作業が苦手な人にとっては手間がかかると感じるかもしれません。
ワイパーを自分で交換する方法
ワイパー交換の方法は、車種によって異なるものの、比較的簡単な作業のため自分で行うことも可能です。
そこで、一般的なワイパー交換の作業方法について簡単に紹介します。
ワイパーブレードごと交換する場合
ワイパーをワイパーブレードごと交換する場合、車種によって固定方法が異なりますが、留め具をネジで固定しているものや、U字型のアームの先端に差し込むUクリップタイプのものなどがあります。
今回は、現在一般的になっている“Uクリップタイプ”の交換方法を紹介します。
１． ワイパーアームを立てる
交換作業を行うため、ワイパーアームを立てます。
このとき、ワイパーアームの先端の位置のガラス面に厚めの布などを置いておくと、作業中に万一ワイパーアームがガラスに倒れ込んだ場合でもガラスへのダメージを少なくすることができます。
２． ワイパーブレードをアームから取り外す
ワイパーアームに取り付けられたワイパーブレードのクリップを押しながらロックを外し、手前にスライドさせてワイパーアームからワイパーブレードを外します。
３． ワイパーアームを布にあてて寝かせる
ワイパーブレードを取り外したら、ガラスに倒れ込まないよう、ワイパーアームを先ほど用意していた厚めの布にあててガラスに寝かしておきます。
４． 新しいワイパーブレードを取り付ける
新しいワイパーブレードを用意したら、外した時と逆の手順でワイパーアームに取り付けます。
取付部をスライドさせて、ワイパーアームのU字部分にワイパーブレードのクリップをはめれば完了です。
このとき、ワイパーブレードの向きを反対に取り付けてしまうと、ワイパー動作の勢いでワイパーゴムが外れてしまうことがあるので、取り付けの向きを間違わないよう注意しましょう。
５．動作確認する
取付が完了したら、ワイパーを動かして、正常に取り付けられているか確認します。
ゴムが痛まないようウォッシャー液のスイッチを押してワイパーを動かし、正常に取り付けられているかを確認して、問題が無ければ終了となります。
ワイパーゴムだけを交換する場合
ワイパーブレードと同様に、ワイパーゴムだけを自分で交換することもできます。
一般的なワイパーゴムの交換方法はつぎのとおりです。
１．ワイパーアームを立てる
ワイパーブレードの交換作業と同様に、まずはワイパーアームを立てます。
２． ワイパーブレードをアームから取り外す
同じくワイパーアームに取り付けられたワイパーブレードのクリップを押しながらロックを外し、手前にスライドさせてワイパーアームからワイパーブレードを外します。
３． ワイパーアームを布にあてて寝かせる
ワイパーブレードを取り外したら、ワイパーアームがガラスに倒れ込まないよう厚めの布にあててガラスに寝かしておきます。ここまでの作業はワイパーブレード交換作業と同じです。
４．ワイパーゴムを引き抜く
ワイパーブレードから古いワイパーゴムを外します。
ワイパーゴムは、先端部のロック穴（ストッパー）で固定されているため、ロック穴（ストッパー）のある側から古いゴムを引き抜きます。
このとき、ロック穴（ストッパー）部分もゴムでできているため、引き抜くときにロック穴を変形させることで比較的簡単に外すことができます。
５． 新しいワイパーゴムを差し込む
古いワイパーゴムを引き抜いたら、新しいワイパーゴムを差し込みます。
このとき、ロック穴（ストッパー）が無い側から先に新しいワイパーゴムを差し込みします。
ワイパーゴムは正しい位置に取り付けをしないとワイパーブレードからゴムが外れてしまうことがあるので、ゴムが溝にはまっていない箇所はないか、ロック穴（ストッパー）にしっかりはまっているかを念入りに確認しましょう。
６． ワイパーブレードを取り付ける
ワイパーゴムが交換出来たら、外した時と逆の手順でワイパーアームにワイパーブレードを取り付けます。
ワイパーブレードの向きに注意しながら、取り付け部をスライドさせて、ワイパーアームのU字部分にワイパーブレードのクリップをはめ込みます。
7． 動作確認する
ワイパーブレードの取り付けが完了したら、ワイパーを動かして、正常に取り付けられているか確認します。
ゴムが痛まないようウォッシャー液のスイッチを押してワイパーを動かし、ワイパーゴムにずれが無いか、正常に取り付けられているかといった点を確認して問題が無ければ終了となります。
ワイパー交換はどこで依頼できる？
ワイパー交換は自分でもできますが、ワイパーを取扱しているお店でも交換を依頼することができます。
カー用品店
カー用品店ではさまざまな種類やメーカーのワイパーを取扱していますので、自分の車に適合するワイパーブレードやワイパーゴムを見つけることができます。
作業スタッフが常駐しているカー用品店では、購入したワイパーの交換作業を依頼することも可能です。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドでもワイパー交換を依頼することができます。
カー用品店と比較すると取扱しているワイパーの種類は限られているため、在庫が無い場合は取り寄せとなりますが、燃料の給油とあわせて気軽に交換作業を依頼できるので、忙しい人にはおすすめのお店です。
カーディーラー
カーディーラーでもワイパー交換作業を依頼することができます。
純正品を取り扱しているので安心感はありますが、他社メーカーの車のワイパーは在庫が無いため依頼しにくいのと、比較的工賃が高い傾向にあるのが難点と言えます。
車を購入した販売店
車を購入した販売店でもワイパー交換を依頼することが可能です。
さまざまな車種を取扱している販売店では、メーカーに関係なく対応することができるので、気兼ねなく依頼できるのがメリットと言えます。
ただ、ガソリンスタンドと同様に、在庫しているワイパーの種類はそれほど多くないため、ワイパー交換を依頼する場合は事前に連絡を入れておいた方がよいでしょう。
まとめ
車のワイパーは、走行中の視界をクリアな状態に保つ役割があり、とても重要な部品です。
ワイパーに使用されているワイパーゴムは、長期間使用していると劣化してワイパーの機能が低下するため、定期的にワイパー交換がする必要があります。
ワイパー交換は自分で行うこともできますが、作業が苦手な方や作業時間が取れない方は、お店でワイパー交換を依頼することをおすすめします。
GC店ではワイパー交換や車のメンテナンス全般の作業を受け付けています。
お気軽にご相談ください。
